• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

高周期典型元素を中心とするヘテロアレン型分子の創製と系統的物性解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K05468
研究機関立教大学

研究代表者

菅又 功  立教大学, 理学研究科, 特任准教授 (80646886)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードヘテロアレン型分子 / 高周期典型元素 / カルコゲン / カルベノイド
研究実績の概要

カルベン等価体である、シリル置換カルベノイド「(Ph2MeSi)2CLiBr」を活用して、一連の高周期典型元素ヘテロアレン類縁体>C=E=C<を合成・単離し、これらの特異なベント型累積二重結合に起因する特異な性質を明らかとすることを目的とする。アレン型分子(R2C=C=CR2)は、置換基や配位子により中心炭素の酸化状態が変化し、異なる性質を発現することから近年盛んに研究が行われている。ごく最近、申請者らが合成に成功した、高周期16族元素である硫黄やセレンを中心とするヘテロアレン型分子ビス(メチレン)スルファン及びセラン(>C=Ch=C< (Ch= S, Se))の特異な構造・性質に鑑み、一連の元素特性を反映した特異な物性発現を指向して、一連の高周期14, 15, 16族の高周期典型元素を中心とするアレン型分子の創製研究を行った。
2022年度において、前述したシリル置換カルベノイド(Ph2MeSi)2CLiBrを用い、単体テルルとの反応を行ったところ、テルルを中心とするヘテロアレン型分子ビス(メチレン)テランの合成・単離に成功した。各種分析により、ビス(メチレン)テランがアレン型分子特有の性質を示すことを明らかにした。この合成により高周期16族元素を中心とするヘテロアレン類であるビス(メチレン)カルコゲナンすべての合成を達成した。
この知見をもとに14族、15族元素を中心とするヘテロアレン型分子の創製を行い、高周期典型元素を中心とするアレン型分子の系統的な性質解明を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Synthesis and Structural Analysis of Organic Cyclic Polyselenides Obtained from the Reaction of a Bissilylcarbenoid with Selenium2023

    • 著者名/発表者名
      Sugamata Koh、Asakawa Teppei、Minoura Mao
    • 雑誌名

      European Journal of Inorganic Chemistry

      巻: 26 ページ: e202200780

    • DOI

      10.1002/ejic.202200780

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tellurium-Centered Bent Allenes: Synthesis, Characterization, and Reactivity2022

    • 著者名/発表者名
      Sugamata Koh、Asakawa Teppei、Urao Yukiko、Minoura Mao
    • 雑誌名

      Inorganic Chemistry

      巻: 61 ページ: 17641~17645

    • DOI

      10.1021/acs.inorgchem.2c02697

    • 査読あり
  • [学会発表] 嵩高いケイ素置換基を用いた新規環状ポリセレニドの合成・構造・反応2023

    • 著者名/発表者名
      浅川哲平、 菅又功, 箕浦真生
    • 学会等名
      第1回立教大学・学習院大学大学連携化学シンポジウム
  • [学会発表] Synthesis of Chalcogen-centered Bent Allenic Molecules2022

    • 著者名/発表者名
      Koh Sugamata
    • 学会等名
      International Main Group Element Chemistry Seminar 2022
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] ビスシリルカルベノイドを用いた環状ポリセレニドの合成・構造・反応2022

    • 著者名/発表者名
      浅川哲平、 菅又功, 箕浦真生
    • 学会等名
      第49回有機典型元素化学討論会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi