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2020 年度 実施状況報告書

PXXをコアとする多様な含酸素芳香族化合物の合成と物性評価

研究課題

研究課題/領域番号 20K05482
研究機関奈良工業高等専門学校

研究代表者

亀井 稔之  奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (70534452)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード多環芳香族化合物 / C-Hアリール化反応 / 構造物性相関 / ペリキサンテノキサンテン
研究実績の概要

本年度はペリキサンテノキサンテン(PXX)骨格を修飾する手法として、銅触媒を用いた直接的C-Hアリール化反応を検討した。無置換のモノでは位置選択性の制御が困難であったため、あらかじめ、反応位置を制御できるようにt-ブチル基を導入することにより、単一の生成物を合成することに成功した。アリール基上に電子供与性基、あるいは電子求引性基を導入しておくことにより、PXXの物性を制御することが可能であることが見出された。
一方、芳香族求電子置換反応によるPXX上のアシル化反応も見出した。この方法では無置換のPXXと3,8位にt-ブチル基を導入したPXXを用いて反応を行った。それぞれ異なる位置に置換基が導入できる。置換基を導入する位置を変えるだけでその物性が大きく異なることを見出し、置換位置によって物性を制御することが可能であることを見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ペリキサンテノキサンテン(PXX)の置換基導入反応を新たに2つ開拓した。生成する化合物は、その導入された置換基の電子的な効果、その置換基の導入された位置によって、その物性を制御することができることが明らかとなり、PXXをコアとする分子材料に対する一つの指針を示すことが可能であることが明らかとなった。

今後の研究の推進方策

置換基の非対称な導入方法の開発、および現状置換基導入が難しい位置に対して置換基を導入できる反応の検討を行う。得られた置換基の位置、種類によりPXXの物性がどのように変化するのか明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染症の影響により、予想よりも研究に従事する時間が減ったこと、金属触媒を用いない反応でも期待を超える結果が見出されたため、そこに注力することとなり、予定していた額の試薬購入費とならなかった。
次年度以降は、金属触媒を用いた反応を検討するために当初の予定通り予算を消費することができると考えられる。

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公開日: 2022-12-28  

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