研究実績の概要 |
これまでPXXの置換基導入については,3,9位あるいは4,10位の変換反応が主であり,他の位置に置換基を導入しようとすると,環化前のビナフトールに対してあらかじめ置換基を導入しておく必要があり、かつ置換基の影響により環化が困難となることがあった。今回PXXに対してn―ブチルリチウムを作用させることにより酸素を足掛かりにしたオルトリチオ化反応 が進行することが明らかとなった。得られたリチウム種に対して求電子剤を反応させることにより,5,11位に対して選択的に置換基を導入することが可能となった。置換基としてはシリル基、ボリル基も導入することが可能であるため、さらなる変換反応を行うことも可能である。得られた生成物に他資する物性評価を行うことにより,PXXの置換位置による物性の知見を得ることができた。
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