ヨウ素反応剤の新たな反応性を開拓した点において、本研究成果は学術的にも重要である。本研究で活用した超原子価ヨウ素反応剤は様々な第一級アミン合成にも利用できる可能性を秘めている。 本研究で開発した手法により、これまで合成困難であった非天然型α-アミノ酸誘導体をはじめとする様々なα-アミノカルボニル化合物を遷移金属反応剤を用いることなく合成可能となる点において、医薬品合成分野の発展に大きく貢献できると考えている。さらに、これまで変換が困難な窒素官能基を使用せざるを得なかった反応系を改善、刷新することで、反応工程の削減に伴う反応剤やエネルギーなどが減少し、環境・資源問題の解決に貢献できる。
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