研究成果の概要 |
フェニル基を有するアキラルなN-ヘテロ環状カルベン(Ph-NHC)を持つ白金錯体にAg(I)イオンを作用させると,キラルな多核金属錯体(Pt2Ag3錯体)が生成した。これにキラルなアニオンを加えジアステレオマーを形成させることで光学分割を達成した。4,4'-ジ-tert-ブチル-2,2'-ビピリジン (Bu2bpy) と異なる2種類のアセチリドからなる非対称な分子構造の単核白金(II)錯体とCu(I)イオンとの反応から,キラルなPt4Cu3錯体が生成することも見出した。キラルな配位子を用いることなく,多核錯体の形成により発現する光学異性を"chiral-at-cluster"と名付けた。
|