今回我々は、トリアミドアミン誘導体をバナジウム(III)およびクロム(III)と反応させることによって、多数のアルカリ金属イオンが付加したバナジウム-およびクロム-窒素錯体の合成に成功した。合成に成功した錯体の結晶構造は全て決定することに成功した。また、架橋二窒素配位子の活性化においては、複数の遷移金属イオン間で架橋された方が、架橋二窒素配位子へ電子を大きく供与できるため、大きく活性化されることを明らかにした。さらに、今回合成に成功した錯体におけるナトリウムイオンとカリウムイオンの二窒素配位子の活性化効果については、カリウムイオンの方が二窒素配位子を大きく活性化できることを明らかにした。
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