薬物を体内の特定部位に、特定のタイミングで、特定の量を放出するドラッグデリバリーシステムにおいて、薬物を送達するナノカプセルの開発が極めて重要である。このナノカプセルの放出速度は、そのカプセルの粒径や形状、化学組成などに大きく依存すると考えられるが、これまでの分析手法では統計平均的な情報しか得ることが難しい。本研究により、溶液中に漂うドラッグデリバリーキャリア一粒を光圧により捕捉し、カプセル一粒からの分子放出過程を顕微分光学的手法により追跡することができれば,より高精度かつ高機能なドラッグデリバリーキャリアの開発にも役立てるだろう。
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