| 研究課題/領域番号 |
20K05581
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| 研究機関 | 金沢大学 |
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研究代表者 |
大坂 侑吾 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (70586297)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | ゼロエミッションフィルター / 大気圧非平衡プラズマ重畳 / 活性化二酸化マンガン |
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| 研究実績の概要 |
平衡状態を打ち破る革新的フィルター設計として，大気圧非平衡プラズマを重畳させたラディアル構造化ゼロエミッションフィルターを提案した．バリアー放電により生成されるグロー様非平衡プラズマを重畳させることで，フィルター全体で酸化活性を飛躍的に向上させる．本提案脱硫フィルターは酸素分子を活性化させ，酸化反応を飛躍的に促進させことで低温域において高い硫黄酸化物吸収効率の達成を実現させる．
本年度は，カーボンナノファイバー細孔内へのMnO2成長法確立のため，化学還元法の条件スクリーニングを実施した．具体的には，前駆体となるマンガン化合物の種類（酢酸マンガン，硝酸マンガン），濃度，焼成方法（）をパラメーターにTGを用いてSO2吸収性能を実験的に評価した．材料評価は，N2吸着等温線による細孔分析，XPS, XRD，SEMにより，材料特性を把握した．
エタノールを溶媒とした硝酸マンガン/過マンガン酸カリウム混合物を400℃で焼成させ合成させた酸化マンガンが，既往の合成方法で作成された活性化二酸化マンガンの約2倍の脱硫性能を示した（400℃，1000ppm）．これらの要因として，窒素吸着等温線から求められて細孔分布において，緻密な細孔分布を有し，かつ，XPSによる構造解析により，4価ならびに3価マンガン割合の多さが脱硫性能に大きく影響を与えることが明らかとなった．また，XRDによる構造解析結果より，構造形成が未発達な材料がより高い脱硫性能を示すことも明らかにした．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
カーボンナノファイバー細孔内へのMnO2成長法確立を目指して，化学還元法を用いた二酸化マンガンによる高活性材料の創生を試みた．カーボンナノファイバー細孔内へ担持する条件で高い反応特性を有する酸化マンガンを合成することに成功し，カーボンナノファイバー細孔内への添加への道筋を示したため，順調に計画通り進呈していると判断できる．
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| 今後の研究の推進方策 |
本年度合成に成功した材料を用いて，カーボンナノファイバー細孔内担持材料の創生を試みる．また，本材料を用いた大気圧非平衡プラズマ重畳効果の検証を行うため，in-situ可視分光脱硫性能評価装置を作成し，脱硫性能の定量評価を行うと同時に，プラズマ重畳効果の定性評価を実施する．提案しているラディアル構造フィルター作成のための金型設計も同時進行で推進させる．
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