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2021 年度 実績報告書

高活性担持金属クラスター触媒の特異な界面電子状態

研究課題

研究課題/領域番号 20K05597
研究機関公益財団法人高輝度光科学研究センター

研究代表者

中田 謙吾  公益財団法人高輝度光科学研究センター, 情報処理推進室, 特任専門職員 (40815271)

研究分担者 本間 徹生  公益財団法人高輝度光科学研究センター, 産業利用・産学連携推進室, 主幹研究員 (50443560)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード触媒 / XAFSシミュレーション / DFT
研究実績の概要

高活性脱カルボニル化パラジウム触媒において、担体の表面状態に起因するクラスター構造の違いと活性との相関について、理解を進めるのを目的とする。
本研究の特徴は、第一原理計算とXANESシミュレーションを組み合わせた解析と、実験結果を一対一で比較検討しながら進めていくことである。さらに巨大なクラスターモデルをスーパーコンピューター上で動かすことにより、より確からしいモデルの作成と従来までの解析ではあまり見えないスペクトル形状の特徴などにも論点を当てており、Zr上のPdクラスターとPdクラスター単独の違いなどついても議論している。
我々は、Pdクラスターとして、少数クラスターでは bulk 的なPd-Pd結合の影響が弱く、クラスター表面のPd結合の影響が強くなることを見いだした。クラスター表面バンドは孤立的であり、Pdクラスターが大きくなると bulk 的なバンドに近くなる。Pdクラスター/ZrO2では、少数クラスターでは ZrO2 表面のO原子とPd原子との結合の影響が強く出ている。そして表面上のPdクラスターサイズが大きくなると、表面への吸着がないPdクラスタに近づく事が分かった。
このことは少数のPdクラスターでは実験結果と合わないのであるが、実は少数PdクラスターはZrO2表面上に吸着することで実験結果を再現することがわかった。さらに、Pdクラスター/ZrO2はクラスターサイズが異なっていても、比較的同じようなXANESスペクトルをもつことがわかった。このことは、EXAFSが異なっていても、XANESで同じようなスペクトルが出てくる実験結果を再現しており、クラスターサイズとXANESスペクトルについての知見を深く得ることが出来た。
異動先のエフォートの都合、研究を停止せざるを得なくなり、可能な議論の多くや執筆中の論文も途中であり残念だが、これを現時点でのまとめとする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 高活性脱カルボニル化Pd触媒の電子状態2021

    • 著者名/発表者名
      中田謙吾
    • 学会等名
      日本物理学会
  • [学会発表] ZrO2上のPdクラスターの電子状態2021

    • 著者名/発表者名
      中田謙吾
    • 学会等名
      日本物理学会
  • [学会発表] First principles Investigation of electronic structure of Pd clusters on ZrO22021

    • 著者名/発表者名
      Kengo NAKADA
    • 学会等名
      ISSS-9
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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