人工酵素触媒によるフェノール類の精密酸化重合法を見出し、新規な芳香族ポリエーテル類を合成してきた。本研究では、本触媒の特徴を最大限に引き出し、本ポリマーの高性能化と機能性の付与を目指す。(A) 2-(2-アダマンチル)フェノールの本酸化重合と再沈殿により新規ポリマーが得られ、超誘電率2.17を示した。(B) 2-エチニルフェノールの本酸化重合により、熱硬化性基を残存させながらMnが約5千のポリマーが得られた。(C) 2-メトキシ-5-シアノフェノールの本酸化重合では、両置換基の共鳴効果によりお互いの欠点を相殺して重合可能となり、push/pull型置換基をもつ新規ポリマーを得ることができた。
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