本研究における高導電性ソフト電極によるフレキシブル無電源マルチセンサは、不揮発性かつイオン伝導性に優れたイオン液体を用いるため、優れた安定性と耐久性が期待できる。しかも、独自に合成した高導電性高分子をフレキシブル電極として用いる点に学術的・技術的意義がある。実際、従来のセンサは電極にCNTやグラフェン、CBを用いており、電気伝導度が低いだけでなく電極が硬く変形しにくいといった課題があった。本研究において、センサ応答を直接電荷や電圧として出力できれば、無電源センサの実現が可能である。さらに、一つのセンサで複数の情報を同時に出力するマルチセンサは、センサ数の削減に貢献できるなど社会的意義も大きい。
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