研究課題/領域番号 |
20K05622
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西村 伸 九州大学, 工学研究院, 教授 (30567061)
|
研究分担者 |
葛西 昌弘 九州大学, 水素材料先端科学研究センター, 特任准教授 (80600387)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 発泡樹脂 / 構造力学モデル / 高圧水素ガス / 可塑化 / 球晶 |
研究成果の概要 |
持続可能な社会を実現するため,カーボンフリーな水素をエネルギーとして利用するための研究が進められている。水素は燃料電池自動車(FCEV)の燃料として,既に水素ステーションで供給されているが,必要な走行距離を得るために1000気圧近い圧力まで加圧する必要がある。このような高圧水素を安全かつ確実にFCEVに供給するために、シール材やホース材にナイロンなどの高分子材料が使用されている。本研究は高圧水素が材料中に侵入してその弾性率(硬さの指標)を低下させる現象を,ミクロな気泡形成のレベルからナノスケールの分子鎖相互作用に至る3つのモデルを用いて解明しようとしたものである。
|
自由記述の分野 |
高分子科学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,FCEVに高圧水素を供給する水素ステーションの基盤材料技術に関するものである。水素ステーションでは水素漏れを防ぐシールや,水素を移送するホースが高圧水素に晒される。水素は分子の大きさが小さいため,物質内部に入り込むことが知られているが,それによる物性変化は明らかではなかった。本研究は水素ガスが物質のナノスケールの構造と、材料物性を変化させるメカニズムを明らかにした。本研究を発展させることで,高圧水素材料に求められる材料スペックの明確化,部品交換時期の予測,劣化機構に基づく新材料の開発など水素エネルギー社会実現に寄与することが期待される。
|