1次元の微小な材料はセンサー等への応用が期待されるが、その性能は材料が均一に整列しているか否かで変わってくる。しかし1次元微小材料を方向だけでなく間隔も制御することは今のところ難しい。本研究では等間隔に並べた微小液滴を乾かして均等な間隔で、かつ、同じ方向の針状結晶を作製する方法の開発を目的とした。ここではシリコーン表面に座屈不安定性により形成させた皺を利用して液滴を均等に並べた。その結果、有機半導体の一つである9,10-ジブロモアントラセンの針状結晶を整列させることができた。本手法は簡便で、コストが低く抑えられ、また、比較的脆い有機低分子量化合物の結晶にも適用できるのが利点である。
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