独自のゾル-ゲル法により合成した「低次元成長金属酸化物」を前駆体とし、窒素源試薬との複合化と真空下での焼成を組み合わせることで、酸化チタンおよび酸化ジルコニウムの合成系において、酸素欠陥を積極的に導入する新たな合成プロセスを開拓した。また酸化チタン系においては酸素欠陥の再酸化によって、酸化ジルコニウムにおいては焼成時の真空度を変化させることで、酸素欠陥量の自在な制御も達成した。 得られた試料の可視光照射下での光触媒活性を評価したところ、酸化チタン系においては、光触媒活性の顕著な酸素欠陥量の依存性が観察された一方で、酸化ジルコニウム系では酸素欠陥量の依存性は観察されなかった。
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