研究課題/領域番号 |
20K05704
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
大吉 崇文 静岡大学, 理学部, 准教授 (80406529)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | グアニン四重鎖 / 核酸結合タンパク質 / 遺伝子発現制御 / ガン / 筋萎縮性側索硬化症 |
研究成果の概要 |
近年、グアニン塩基が豊富な核酸が形成する構造であるグアニン四重鎖(G4)は、アルギニンーグリシンーグリシン繰り返し(RGG)配列を多く含むタンパク質と結合して、様々な疾患に関与することが報告されている。しかし、これらのタンパク質のG4認識機構は不明である。そこで本研究では、新規G4結合性タンパク質を見出し、そのG4認識機構の解明を目的とした。その結果、RGG配列を多く含むFibrillarinという新規G4結合性タンパク質を見出した。また、FibrillarinやRGG配列を有するTLS/FUSのG4認識機構を解析して、それぞれのタンパク質のG4結合性の制御機構を明らかにした。
|
自由記述の分野 |
生物化学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
G4は、G4結合タンパク質とともに細胞内で凝集体を形成して、ALS(筋萎縮性側索硬化症)やFTD(前頭側頭型認知症)の原因となることが知られている。また、ゲノム中のプロモーター中にあるG4にG4結合タンパク質が結合することで、下流の遺伝子発現が制御され、細胞のガン化が制御されている。本研究によりG4結合タンパク質によるG4認識機構が明らかになったので、G4とG4結合タンパク質が関与する疾患の機構解明に役立つ。さらに、これらの知見を元に天然のG4結合タンパク質から様々な新規人工G4DNA結合タンパク質の作成が可能になり、G4関連疾患の薬剤開発につながると期待できる。
|