蛍光タンパク質は、遺伝子発現動態を調べるためのレポーター遺伝子として広く用いられているが、発光タンパク質と異なり、二光子励起顕微鏡による三次元的可視化やフローサイトメトリーによるハイスループット解析が可能である一方、発色団の成熟(特に酸化反応)に時間がかかるため、レポーターとしては追従性の低さが欠点となる。本研究では、酸化反応に特化した開発により早熟YFPをさらに早熟化し、また、組み合わせて利用可能な早熟CFPを新たに創出できた。より多種の遺伝子発現を同一細胞内で同時検出する展開が望まれるが、今後、本研究の開発スキームを活かした早熟蛍光タンパク質のさらなる多色化が期待できる。
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