血中のヒト自然免疫病原体認識タンパク質であるC反応性タンパク質(CRP)とM-フィコリンを混合するとカルシウム依存可逆的共凝集活性を示すことを新たに発見した。その分子機構解明として、複合体・凝集体におけるCRPとM-フィコリン異物認識ドメイン(FD1)の分子配置および関与するカルシウムの役割について検証した。その結果、FD1はCRPの基質結合部位にカルシウムを介して結合することが明らかとなり、FD1の基質結合部位は複合体の溶解度に関与することが示唆された。また、FD1の基質結合部位に位置するAsp282をAsnに変異させると、野生型FD1に比べ2倍以上高い共凝集活性を示すことが明らかとなった。
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