研究課題
基盤研究(C)
研究代表者らが開発したサイトゾル移行型膜透過ペプチドPas2r12は、抗体などの高分子をサイトゾルへと導入することができる。このPas2r12を生体へ応用できれば、組織細胞内を標的とした新たな分子標的薬の開発に繋がると期待した。本研究では、作製したCaveolin-1過剰発現株のうち有意にPas2r12によるカーゴタンパク質のサイトゾル導入率が低下する株を見出した。また、Pas2r12およびPa2r12とEGFPの複合体によって、ERKがリン酸化されることを見出した。
ケミカルバイオロジー
悪性リンパ腫を始めとする癌の治療において、分子標的薬の貢献は非常に大きい。特に、受容体特異的な抗体を用いて、細胞内へと抗がん剤を導入することで効果的で副作用の少ない薬剤が期待できる。本研究はまだ基礎段階ではあるが、細胞内へと高分子を導入できるツールとして意義があると考える。