天然多糖類を原料とするバイオエタノールの実用的生産系の基盤構築を目指すにあたり、我々が独自に単離した新規細菌NT5株の多糖類分解特性、および保有する推定の多糖類分解酵素の機能同定を行った。NT5株はアルギン酸資化能を指標に単離された新規細菌であるが、アルギン酸以外にもペクチンを含む複数の天然多糖類に対して強い資化性を有すること、アルギン酸とペクチン酸の推定の分解酵素の遺伝子について、8種中6種を機能同定することに成功した。アルギン酸分解酵素では、エンド型とエキソ型の両触媒様式を有するユニークな酵素を見出し、今後の発展的応用化に期待が持てる成果が得られた。
|