植物は生育環境から種々のストレスを受けている。これらのストレスから身を守るために種々のストレス耐性メカニズムを植物は持っていると考えられている。その一つに抗酸化物質の抗酸化活性が挙げられる。この機能がどの生体成分の保護に関わっているのかを明らかにするため、本研究ではスコポレチン生合成能欠損株と野生株シロイヌナズナを用いた。ストレスを受けた植物体内に生じた生体酸化物、核酸、脂肪酸、そしてタンパク質に注目し、それぞれの酸化物を分析定量した。その結果、スコポレチンを蓄積できない植物体ではこれらの成分が野生株に比べより多く蓄積した。
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