臨床薬の5割強は天然由来の化合物あるいはその構造を基に開発されたものであり、創薬において医薬リード化合物として非常に重要な役割を持つ。しかしながら、近年では生物活性を指標とした天然資源からの新規化合物の探索において、既知化合物にあたる確率が非常に高くなり、ユニークな構造を持つ新規化合物を探索することは困難になりつつある。本研究の結果から、これまで比較的探索源として活用されて来なかった微生物種を対象とし、次世代シークエンサーの発展とともに蓄積された膨大なゲノム情報を利用することで、天然資源からの新規化合物の探索が困難となりつつある現在においても新規化合物を見出すことが可能であるといえる。
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