研究課題/領域番号 |
20K05876
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
桂田 直子 神戸大学, 医学研究科, 助教 (30816195)
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研究分担者 |
西村 善博 神戸大学, 医学部附属病院, 名誉教授 (20291453)
小林 和幸 神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (50403275)
永野 達也 神戸大学, 医学研究科, 講師 (80624684)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | レタス / アレルギー |
研究実績の概要 |
レタスはキク科の植物で職業性喘息、アナフィラキシー、花粉-食物アレルギー症候群等の原因となるが、その診断のための感度・特異度の高い検査は現時点では存在せず、減感作療法も確立していない。申請者はこれまでに質量分析装置を用いて、レタスによる職業性呼吸器アレルギーの原因抗原の同定に成功している。本研究では現在までの研究成果をもとに、アレルギーの診断キットを作成し、治療モデルを確立することが目的である。具体的には、①大腸菌を用いて組換えレタスアレルゲンを精製し、ELISAキットの底面に埋め込んでレタスアレルギー診断ELISAキットを作成する。さらに、②レタスアレルギーモデルマウスを作成し、経口免疫療法を行う。これらの成果はレタスアレルギー患者の診断率の向上や克服につながるのみならず、食物アレルギー全般の特異的診断方法の開発や、減感作療法による食物アレルギーの治療の開発につながることが期待される。 申請者の同定した34 kDaと51 kDaおよび未発表のXX kDaのアレルゲンタンパクをコードする遺伝子をゲノムデータベースの検索により特定し、配列特異的なプライマーを設計する。レタスから抽出したtotal RNAを逆転写して得られるcDNAを鋳型としてPCRにより増幅し、発現用ベクターに組み込み、大腸菌に形質転換する。ベクター内の遺伝子配列はシーケンス解析により確認する。大腸菌内で6xHisやGSTのタグを付けた組換えタンパク質としてアレルゲンを発現誘導し、集菌・抽出後にアフィニティカラムによる大量精製を行う。農学部の宇野雄一教授の協力のもと精製したXX kDaの組換えレタスアレルゲン液を100 μL/Wellずつ96 Well Plateに入れ、4℃で一晩固着させ、レタスアレルギーELISAキットを作成する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ予定通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
5日/週×4週間のレタス経皮感作によりレタスアレルギーモデルマウス18匹を作成し、3群に分ける。A群では通常のマウス固形飼料を投与する。 B群ではレタス、C群では実験1で精製したレタスアレルゲンをマウス固形資料に少量ずつ添加して投与する。マウス血清中の抗原特異的IgE、IgGをELISA法、ウエスタンブロッティング法にて測定する。さらにレタスを経口または経気道的に投与し、アナフィラキシー、気道好酸球性炎症の有無を確認する。3群の比較により、減感作による免疫寛容誘導の有無を評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
概ね順調に進行しており、今年度の予算は次年度の動物実験の飼育・維持管理費に使用する。
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