本研究は澱粉の消化過程における酵素分解性の制御要因について、食品構造と咀嚼による破壊過程での構造変化に着目して、食後血糖値の急激な上昇を抑制する効果が期待できる食品構造特性の解明を目的とした。グルテンフリー米粉パンを対照試料として、グルテンおよび多糖類を添加することによって、内部構造およびテクスチャーを改変した米粉パンを調製し、クラムの内部構造およびテクスチャーと澱粉消化性との関連性を明らかにした。さらに、品種および調製条件の異なる米を原料としたゲルおよび馬鈴薯ペーストについて、物理的な構造特性および各種物性値と澱粉消化性との関連性を解析し、制御要因となりうる物理的パラメータを明らかにした。
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