分子クラウディング状態(溶質濃度, 300~400 mg/ml)では、高分子高次構造の高圧耐性が向上することから、溶質含量30-40 %の食肉等での高圧殺菌耐性向上を類推した。分子クラウディング剤としてエチレングリコール、ポリエチレングリコール、 Ficollを10~40 %w/w添加したリン酸生理緩衝液に、大腸菌を懸濁し、400-600 MPa、25 ℃で10分間処理後、選択培地で健常菌、非選択培地で健常菌・損傷菌を検出した。その結果、分子クラウディング添加系では、無添加系と比べて、大腸菌の耐圧性を向上させる傾向があり、損傷菌または健常菌が顕著に検出される条件も見出された。
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