食生活が多様化し生活習慣病が増える一方で、医療が発達している現代社会では、疾病を未然に防ぎ健康寿命を延ばすことが望まれるようになった。このような背景のなかで、普段摂取できる食品で健康を維持することが期待されている。食品に含まれるさまざまな成分は、栄養になる以外にも生理活性があることがわかってきた。栄養素以外の食品成分は、腸管でわずかに吸収されるものの、不活性化された状態で血流に乗り、ほとんどが体外へと排出される。従って、腸管で吸収されずに作用する仕組みの解明が望まれる。本研究はこうした研究に新しい評価系を導入しようとするものであり、新しい機能性食品の開発などに利用していくことが期待される。
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