研究課題
基盤研究(C)
国際的通用性をもった微生物検査の運用においては、国際的整合性を満たした標準試験法の構築に加えて、精度管理(技能試験)方法の整備も不可欠である。本研究では国内ボツリヌス菌標準試験法に関して、技能試験の実施に必須である標準試験品(標準試験菌株)の作成プロトコールの構築および、ISO規格に示される技能試験評価に必要な評価基準値(LOD50)の算出を行った。これらの成果は、国内において精度管理を実施しようとする試験所に対して、技能試験に必須となる試験実施手順および基準値を提供するものである。
食品衛生学
食品衛生検査およびその精度管理に関する国際的整合性の確保は、食品流通のグローバル化等に対応するために、本邦の食品衛生行政において大きな課題となっている。本研究で得られた成果は、ボツリヌス菌標準試験法に対する国際基準を満たした技能試験の国内での実施を可能とするのみならず、法的制限により取り扱いが困難な菌種に対する技能試験実施方法のモデルケースとなるものであり、本邦の食品衛生行政の国際化対応に寄与するものである。