レトルトタイプの介護食は、常温で長期保存が可能であり、家庭での食事の提供には有効であるが、被介護者の嚥下・咀嚼能力への対応は不十分である。現在のレトルト介護食は、4段階程度の区分しかなく、被介護者の嚥下・咀嚼能力に応じた「硬さ」を持つ詳細な区分の食品の提供はできていない。本研究では、介護食としてのレトルトパウチ食品について、パウチ内の食材の硬さを容器外から非破壊的に全数測定する新たな計測技術を確立した。これにより、パウチ入り介護食の未開封・非破壊による物性計測に可能にし、超高齢社会が抱える問題への対応の一つの提案を行った。
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