現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
これ迄の研究で私は、GPR120新規リガンド探索を行い、酵母の細胞膜に含まれるPHSを見出してきた(Journal of Biochemistry, 2018, 164, 27-30)。本研究では、さらにスクリーニングの対象を広げ、微生物発酵茶に含まれるteadenol Aが新規リガンドになる事を見出し、昨年度これを報告した(Food & Function, 2020, 11, 10534-10541)。本年度は、PHSがGPR120に全く新しい結合様式で作用することを明らかにし報告した(FEBS OpenBio, 2021, 11, 3081-3089)。GPR120のX線結晶構造は未解明であり、PHSの詳細な作用機序を明らかにする事は困難を伴う事が予想されたが、私は、in silicoで作用部位を予想し、in vitroの実験でこれを解明する事に成功した。この結果から、研究は当初の計画以上に進展していると判断できる。
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