有用な腸内細菌分離法の構築を進めた。具体的には、有用菌候補を多く保有している健康者糞便をin vitro培養し、嫌気無機合成培地に培養後の培養上清を添加した新規培地を考案した。その結果、300種以上の分離菌株を取得することができた。16S rRNA 遺伝子を解読することで菌種の同定を行ったところ、Bacteroidetes門およびFirmicutes門に属する細菌が多く、次いでActinobacteria門やProteobacteria門細菌が少数得られた。中でもヒトの腸管環境の健全化や免疫賦活・調整に影響を与えていると考えられる未培養菌を含む酪酸産菌を数種、分離培養することに成功した。
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