研究課題
基盤研究(C)
本研究では,植物の病原体ストレス抵抗性に着目し,その優れた環境適応能力を支える細胞内膜交通系の分子実態と制御機構について明らかにすることを目的とした。特に,膜局在型ユビキチンリガーゼによる膜交通因子の機能制御に注目した。その結果,TGN/EE局在型SNARE因子と膜局在型ユビキチンリガーゼATL31が相互作用していること,この相互作用がATL31の細胞内局在性や生理機能に重要な役割を果たすことを見出した。さらに,TGN/EE局在型SNAREタンパク質のK63鎖型ユビキチン化を発見した。
植物科学
植物免疫機構の理解は,農作物の収量向上を実現する上で重要な課題である。本研究から,これまであまり知られていなかった膜交通系の機能制御機構やユビキチンシグナルの機能性が見出された。本研究成果は,植物免疫を制御する分子基盤の理解に貢献するものである。