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2021 年度 実施状況報告書

多収を実現する脱春化の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K05977
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

黒田 洋輔  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 上級研究員 (40595071)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード遺伝子発現 / 開花関連遺伝子 / 脱春化処理 / 抽苔発生
研究実績の概要

当年抽苔の発生リスクを低減するための知見を得るために,先ず,40日間の春化処理(5℃)を与えた直後の苗に5日間の脱春化処理(30℃)を加え,抽苔発生の抑制効果や,抽苔発生が生産性へ及ぼす影響を調査した.その結果,脱春化処理による抽苔発生の抑制効果は供試した全ての系統で顕著に認められた.生産性の調査では,脱春化処理による抽苔発生の抑制により,減収が緩和される効果が認められた.次に,6種類の開花関連遺伝子(BvBTC1, BvFT1, BvFT2, BvFL1, BvCOL1およびBvBBX19)に着目し,脱春化処理の前後の遺伝子発現量を解析した.その結果,4種類の遺伝子(BvBTC1, BvFT1, BvFT2およびBvFL1)には脱春化による影響が認められ,抽苔を抑制する発現パターンが明らかになった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

40日間の春化処理(5℃)を与えた直後の苗に5日間の脱春化処理(30℃)を加え,供試した全ての系統で抽苔発生の抑制効果を顕著に認め,脱春化処理による抽苔発生の抑制により,減収が緩和される効果を認めた.さらに,既報の6種類の開花関連遺伝子(BvBTC1, BvFT1, BvFT2, BvFL1, BvCOL1およびBvBBX19)に着目し,脱春化処理の前後の遺伝子発現量を解析して,4種類の遺伝子(BvBTC1, BvFT1, BvFT2およびBvFL1)で抽苔を抑制する発現パターンが明らかにした.

今後の研究の推進方策

より長期間の春化処理期間を与えた植物体に対する脱春化処理の効果を明らかにする.

次年度使用額が生じた理由

本年度は,既報の遺伝子に着目して解析を先行して進め,解析コストをセーブした.次年度使用額は,次年度以降,解析対象範囲を全ゲノムに広げた次世代シーケンス解析を実施するために使用する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 脱春化処理が抽苔発生と遺伝子発現量に及ぼす影響2021

    • 著者名/発表者名
      黒田洋輔
    • 雑誌名

      てん菜研究会報

      巻: 62 ページ: 18-27

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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