ヘテロ3量体Gタンパク質は、イネのみならず植物に非常に幅広く保存されているが、植物種ごとにサブユニットの構成が異なり、変異体が示す表現型も多様である。このため、ヘテロ3量体Gタンパク質は、各植物種で独自の機能が多様に進化していると推測でき、今回イネで明らかにしたシグナル伝達機構は他の作物においても農業へ応用できる可能性が高い。このことから、将来の作物育種において3量体Gタンパク質の構成因子を標的とした遺伝子編集や突然変異を活用した育種を行う事で、収量性やストレス耐性などを付与する育種が可能になると期待できる。
|