本研究より、緑肥を利用することによって後作物栽培土壌の養分動態が変化しその結果、作物の品質に対しても改善効果を有するする可能性が示唆された。耕作放棄地などを利用して緑肥作物との輪作体系を構築することで、農耕地を維持管理し作物の収量や品質を向上できる技術を開発できる可能性がある。 食料の安定供給や多面的機能の発揮を図っていくために、今後とも国内農業の基盤である農地を確保していく必要がある。さらに、鳥獣被害防止のためにも、荒廃農地の増加を防ぎ、農耕地を維持し周辺の環境を維持管理するために、この緑肥利用の技術が有効と考えられ、社会的な意義が大きい。
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