本研究はイネの異なる稈内炭水化物蓄積特性に関与する遺伝子座を複数導入することによる蓄積機能の両立性と倒伏抵抗性における効果を解析した。基部節間の非構造性炭水化物蓄積特性に関与するprl5及びPRL4と上位部稈の構造性炭水化物蓄積に関与するBSUC11の集積系統を解析した結果、prl5とBSUC11の集積系統では炭水化物蓄積及び稈の物理強度において効果の両立性が確認された。一方でPRL4とBSUC11の集積系統ではBSUC11機能が消失したことから、集積する遺伝子座の組み合わせが作用効果に影響することが明らかになった。
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