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2020 年度 実施状況報告書

MRI画像解析およびNMRメタボロミクスによるジャガイモの新規貯蔵生理機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K06006
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

関山 恭代  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 上級研究員 (60342804)

研究分担者 蔦 瑞樹  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 上級研究員 (80425553)
浅野 賢治  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 主任研究員 (80547034)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードジャガイモ / NMRメタボロミクス / MRI画像解析 / 貯蔵生理 / 代謝 / 水分動態
研究実績の概要

ジャガイモ塊茎の休眠および代謝の制御は,育種,栽培,流通において考慮すべき重要な課題である。これまで様々な品種について休眠特性(休眠期間の長さや萌芽条件)や貯蔵中の成分変化などが明らかにされてきたが,その生理機構には不明な点が多い。本課題では,様々なジャガイモ品種の塊茎について,磁気共鳴画像法(MRI)による画像解析と核磁気共鳴(NMR)法による網羅的代謝解析(メタボロミクス)を実施する。維管束の分布や走行などの組織構造,貯蔵中の水分動態および代謝の変化を明らかにし,貯蔵中の新規生理機構を明らかにすることで,育種戦略や萌芽制御技術および貯蔵技術を開発するための新規シーズの創出に貢献することを目的とする。
本年度は休眠期間の異なるジャガイモ5品種,インカのめざめ(休眠期間短),コナユキ(休眠期間やや短),ホッカイコガネ(休眠期間中),男爵薯(休眠期間やや長),コナフブキ(休眠期間やや長),パールスターチ(休眠期間長),トヨシロ(休眠期間長),を調査対象とした。発芽の程度を5段階に定義し,それぞれの段階において頂芽周辺をサンプリングし,MRIおよびNMR測定に供した。MRI画像解析では,発芽に伴って水信号の強度の増加と緩和時間の減少が観測された。NMRメタボロミクスでは,インカのめざめおよびコナユキについて代謝物20種の同定および定量を完了した。引き続き、水信号の変化と代謝物変化の関係について解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染拡大防止のための出勤制限により,栽培計画や測定計画を変更する必要が生じたため,初年度に予定していた調査数を10品種から半分の5品種に変更した。MRI測定は予定通り完了したが,画像解析に遅れが生じているほか,メタボロミクス用のNMR測定にも遅れが生じている。2021年1月より,研究補助員を雇用することで試料調製やスペクトルデータの前処理等の効率化を進めている。

今後の研究の推進方策

本年度も調査対象は5品種に変更し,2020年度に得られたMRI画像データとNMRメタボロミクスデータとの関連の解明に注力する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大防止のための出勤制限により試料点数を減らしたため,重溶媒や消耗品の一部が購入不要となった。現在,計画にやや遅れが生じているため,次年度使用額を研究補助員の雇用に充てることでデータ取得の効率化と目標達成に努める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] NMRによる農業メタボロミクスの活用と展望―農業現場と分析現場のスムーズな連携に向けて―2020

    • 著者名/発表者名
      関山 恭代、池田 成志、浅野 賢治、岡崎 和之
    • 雑誌名

      日本土壌肥料学雑誌

      巻: 91 ページ: 272~279

    • DOI

      10.20710/dojo.91.4_272

    • 査読あり

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公開日: 2021-12-27  

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