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2022 年度 実績報告書

セイヨウナシの周縁キメラ分離カルスを利用した果皮の全面赤着色メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K06030
研究機関山形大学

研究代表者

池田 和生  山形大学, 農学部, 准教授 (80555269)

研究分担者 牛島 幸一郎  岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (20379720)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードセイヨウナシ / 果皮 / アントシアニン / 組織培養 / Embryogenic Callus / 不定根
研究実績の概要

本年度は、(1)周縁キメラであるセイヨウナシ果実の果皮からL-1層のみを分離したカルスからシュートおよび根を再分化させ個体として独立させること目的として、これまでの不定芽や不定根の再生から視点を変え、果皮培養由来カルスにおける不定胚誘導に向けた赤着色果皮からのEmbryogenic Callus(EC)の誘導培養条件の検討(2)周縁キメラ品種の果皮から脱分化させた赤着色カルスと非着色カルスで発現している遺伝子並びに赤着色品種とその枝変わり元の非赤着色果皮品種のトランスクリプトーム解析について、特にアントシアニン代謝に関わる遺伝子群の解析を行った。
(1)では培地にオーキシンの1種である2、4-Dを添加したEC誘導培地を用いることでEC様カルスを誘導することができた。また、2、4-D濃度、日長条件および基本培地の種類について条件検討を行った結果、最大12%のEC様カルス形成率をもたらす培養条件を明らかにできた。
(2)については赤着色カルスにおいて発現量が2倍以上高かった遺伝子を29遺伝子、赤着色品種において発現量が2倍以上高かった遺伝子を32遺伝子同定した。それらをKyoto Encyclopedia of Genes and Genomes(KEGG)のデータベースのフェニルプロパノイド生合成経路、フラボノイド生合成経路、アントシアニン生合成経路の3つの代謝マップを参照し、アントシアニン代謝に関わる遺伝子を絞り込んだ結果、UFGT遺伝子が同定された。UFGTはアントシアニン生合成経路で最後の糖転移酵素であり、この酵素がアントシアニン合成および赤い果皮色の変異メカニズムにおいて重要な役割を果たしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 赤着色系セイヨウナシの果皮培養における不定根再生および Embryogenic Callus の誘導2023

    • 著者名/発表者名
      大橋知征,三瀬範夏,池田和生
    • 学会等名
      園芸学会令和5年度春季大会

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公開日: 2023-12-25  

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