研究課題/領域番号 |
20K06103
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
山本 誉士 明治大学, 研究・知財戦略機構(中野), 特任准教授 (70637933)
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研究分担者 |
河野 裕美 東海大学, 沖縄地域研究センター, 教授 (30439682)
村上 智一 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 水・土砂防災研究部門, 主任研究員 (80420371)
水谷 晃 東海大学, 沖縄地域研究センター, 技術職員 (80773134)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アオウミガメ / ウミショウブ / データロガー / 時空間動態 / 管理・保全 / 捕食・被食ダイナミックス |
研究実績の概要 |
捕食者の個体数密度の増減は採食・捕食圧の変化を通じて、トップダウンで生息域の植生や生物群集構造に影響を与える。これまで生物種間の捕食・被食ダイナミックスに関する研究では、限られた空間におけるそれぞれの種の個体数変動の相関関係を基に議論されてきた。しかし、多くの高次捕食者は機動性が高く、餌資源の盛衰に応じて空間的に移動・分散することが予想される。そのため、生物多様性保全を効果的に推進・管理していくには、生態系における捕食・被食関係の動態をより広域な空間で捉える必要がある。そこで、本研究ではアオウミガメとその餌である海草(ウミショウブ)の関係をモデルケースとし、動物装着型データロガーを用いてウミガメの捕食圧と採食の時空間動態を解明・モデル化、生態調査によるウミショウブの種存続可能性の評価と組み合わせることで、海草生態系の保全に資する科学的根拠に基づいた管理指針の基盤となる知見を得ることを目的に実施する。 本研究では西表島を調査地としており、本年度は新型コロナウイルスの感染・蔓延防止のため、東京都に在住する代表者は現地での調査を実施できなかった。そのため、来年度の調査実施について分担者とZoom等での打合せ、および調査に必要な機材準備と解析手法の検討をおこなうに留まった。一方、現地に在住する分担者により、スノーケリングとドローンによるアオウミガメの個体数調査とウミショウブの分布密度調査は実施されており、本研究の基礎情報は取得することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は新型コロナウイルスの感染・蔓延防止のため、東京都に在住する代表者は現地(西表島)での調査を実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度はアオウミガメへのデータロガーの装着はできなかったが、一方で分担者によってアオウミガメの個体数調査とウミショウブの分布密度調査は実施され、本研究の基礎情報は取得することができた。また、分担者と環境計測項目等について詳細に打合せをおこない、2021年度は現地で調査を実施予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの感染・蔓延防止のため、今年度は現地調査を実施することができず、旅費に使用する予算が予定よりも少なかったため。
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