研究課題/領域番号 |
20K06114
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39070:ランドスケープ科学関連
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大澤 啓志 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20369135)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 在来野草類 / フラワーツーリズム / 地域活性化 / 里山 / 植生管理 / 地域資源 / ハビタット |
研究成果の概要 |
アンダーユースの進む農村ランドスケープにおいて,地域活力維持に向けた在来植物の開花景観を用いた空間価値化について,理論構築を行った。活動実践地では,①対象植物の生育立地が生態的・社会的な地域文脈に即している,②住民等がやり甲斐をもって農村ランドスケープを管理・活用している,③伝統的な土地利用文脈だけでない新たな「遊びの場」としてのまなざしも加味されている,が共通していた。下刈り管理再開による林床植生回復,在来野草理の群落維持に向けたハビタット特性,及び代表的な種の植物文化史についても考察した。在来野草類を地域資源として取り込み,空間価値を増しつつ保全管理が展開する構図について提案した。
|
自由記述の分野 |
造園緑地学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自生する在来植物の開花景観による豊かな空間体験が,地域文脈に即した遊びを通じた農村ランドスケープの継承的創造であることを確認した。そこでは外部の応援団も含め開かれた主体による地域活力維持と連動した管理・活用活動が可能であり,狭義の植生管理に止まらない,広義の農村ランドスケープ管理に向けた視点を得ることが出来た。これら在来野草類のフラワーツーリズムの普及においては,対象植物の生育立地特性や地域社会の来歴から見た地域文脈としての生態的社会的正統性の確保・確認の重要性も明らかにした。在来野草類が群生する「空間」自体が,地域活性化のために利用できる素材として文化の領域に取り込まれる構図を提示した。
|