本研究では、森林生態系の凍土保護機能が土地利用変化によりどのように変化し、凍土安定性の変化が起こるかを解明するために以下の課題を実施した。1) 文献調査により、都市周辺域の土地利用と凍土保全への取り組み、表層土壌の攪乱をもたらす牧畜や耕作が土壌の熱物理特性に与える影響を整理した。2) 森林モニタリングサイトの観測データを解析し、地表植生と土壌水分が活動層の凍結融解過程に与える影響を評価した。3) 道路景観の写真を分析し、道路延長と森林伐採が凍土の熱動態に与える影響を検討した。これらにより、土地利用変化が凍土保護機能に与える影響を総合的に評価する基盤情報を整理した。
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