木質材料を引っ張りながらX線CTでスキャンするためのデバイスを開発した。このデバイスは設置した木質材料にどのくらいの引張り応力が生じているかをデバイス側面のひずみゲージによりリアルタイムに把握する機構を備えている。これにより、さまざまな木質材料試験片に引張り力を加えながらX線CT装置で単板の細胞壁の配置や単板に浸透して硬化した接着剤硬化物のミクロな位置関係が視認できるレベルで透視観察することができるようになった。さらに実際に、ラワン合板とヒノキ合板の小試験片に断続的な変位を与え、引張り応力を把握し、それをX線CTに供した。合板の破壊過程における細胞レベルでの形態変化を明らかにすることができた。
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