震災海域における藻場造成,磯根資源生産力の回復・向上を目的として,当該海域に様々な技術が提供されてきたが,ウニの生息密度の高さと食圧等により,効果の発現に乏しかった.その中で,昆布を対象とした藻場造成手法の開発に取り組み,海藻の着生と成長が認められた手法を見出し,高密度にウニが生息する場でも昆布場を造成でき,ウニと昆布の共生が可能となる知見を得た. 本研究では,ウニによる初期食害抑制技術として浮上式基質投入法の開発と漁場規模に応じた費用対効果の算定,ウニと昆布の共生技術の効果を検証した.また,漁業者が効率的な作業を行うために,AIによるウニの生息密度に対する浮上式基質の最適な投入方法も提案した.
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