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2021 年度 実施状況報告書

頭足類酸素運搬タンパク質ヘモシアニンの会合体形成における修飾糖鎖の関与

研究課題

研究課題/領域番号 20K06229
研究機関鹿児島大学

研究代表者

加藤 早苗  鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 准教授 (80291061)

研究分担者 熊谷 百慶  鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 助教 (70863083)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードタンパク質 / 糖鎖 / 会合体 / ヘモシアニン / サブユニット
研究実績の概要

R2年度は添加糖による会合体解離の度合いおよび解離速度を検討し、グルコース添加によりイカヘモシアニンの会合体分子は解離すること、グルコースによる解離効果はヘモシアニン濃度の影響を強く受けることを明らかにした。そこで、R3年度はヘモシアニン分子の結合糖鎖が会合体形成に関与するとの直接的証明を行うために、①脱グリコシル化したヘモシアニンサブユニットの調製、②脱グリコシル化サブユニットの会合体形成能、について検討実施した。①について、まず10量体分子にグリコシダーゼを作用させて脱グリコシル化を試みたが、ヘモシアニンの結合糖鎖を除去することはできなかった。このため、立体構造障害によって糖鎖とタンパク質間のグリコシド結合が切断できなかったのではないかと考え、分子に50本存在する結合糖鎖は各々フリーな構造をとっているのではなく、互いに相互作用して立体構造形成に関与しているのではないかと推測した。次いで、ヘモシアニン10量体分子を可逆的条件下で解離させて得たサブユニットにグリコシダーゼを作用させたところ、脱グリコシル反応が進行し、サブユニットから糖鎖が除去されたことを電気泳動上で確認した。②①で得られた脱グリコシル化サブユニットを会合体形成条件下においたところ、会合体形成が進行しないことを認めた。これらの結果から、脱グリコシル化は会合体形成を阻害することを確認した。さらに、イカヘモシアニンの結合糖鎖の解析を実施している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

R2-3年度はコロナ禍のため大学での研究室における活動が大きく制限されたこと、大学の教務業務としてのコロナ感染予防対策と授業方針検討に忙殺されたことから、本研究へのエフォートが計画よりかなり低値となってしまった。

今後の研究の推進方策

コロナ感染予防の観点から、これまでは比較的短時間で実施可能な実験から取り組むべく研究計画の順序を一部変えて研究遂行してきた。今後は残された実験を遂行し、本研究の成果をあげる。R2-3年度と叶わなかった成果発表も実施予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍のため、新たな物品購入を控えたこと、学会参加のための旅費を使用しなかったことから、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 鹿児島大学水産学部食品生命科学分野 加藤・熊谷研究室(水産食品科学)

    • URL

      https://katolabfishkagoshimauniv.wordpress.com/

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公開日: 2022-12-28  

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