研究課題/領域番号 |
20K06231
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
中村 修 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (00306648)
|
研究分担者 |
筒井 繁行 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (20406911)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | メラノマクロファージゼンター / マダイ |
研究成果の概要 |
本研究では、先の研究でマダイ頭腎MMCでの発現が確認された、抗原提示に関わるMHCクラスⅡ、樹状細胞及び濾胞樹状細胞に強く発現するCD83の発現細胞、およびケモカインの一種CCL20の働きについて調べた。MHCクラスⅡαの保存性の高いα2ドメインの組み替え体を作製し、抗体を作製した。これを用いて免疫染色したところ、MMCが強く染色された。CD83については組み替え体を作製できなかった。CCL20の組み替え体を作製し、様々な組織由来の白血球を用いて遊走試験を行ったが、まだ明瞭な結果を得ていない。頭腎、体腎、脾臓のMMの形態および貪食能を調べた結果、組織間の差異が認められた。
|
自由記述の分野 |
魚類免疫学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MMの少なくとも一部はMHCクラスⅡ分子を強く発現しており、T細胞への抗原提示を行うことが示唆された。また様々な異物に対する貪食能を持つことも示され、メラノマクロファージは魚類における重要な抗原提示細胞である可能性が高まった。この結果は、MMCは単なる異物の集積部位ではなく、適応免疫にかかわる構造体であることを示唆しており、未だ謎の多い魚類MMCの機能解明に向けた貴重な知見が得られた。異物を集める魚類MMCの働きが明らかになることで、効率的なワクチン開発の助けとなる情報が得られるものと期待される。
|