研究課題/領域番号 |
20K06235
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
神尾 道也 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (30578852)
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研究分担者 |
グルッド ロニー 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (60814978)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | オプトード / バイオフィルム / 生理活性物質 |
研究実績の概要 |
昨年作成した、オプトードを用いたバイオフィルム活性測定装置の改良を進めた。オプトード膜の作成方法において、酸化チタンの凝集による粒状化が問題となり、安定してオプトード膜を作成できない状態が続いたため、その問題に取り組んだ。膜のコーティングに用いる各材料、酸化チタン、酸素感受性色素、アンテナ色素の比率、そして濃度を検討した。さらに、塗布時に薄く均一に塗り、直ちに乾燥させる方法を採用することで、高確率で仕様に耐えうる質のオプトード膜を作成できるようになった。さらにこの膜の上に区画を区切って複数の試料を試験できる箱を作成し、4区画からはじめ、9区画まで同時に試験できるようになった。 東京海洋大学の館山ステーションにて、秋と春の2回のアメフラシの採集を行った。採集されたアメフラシに刺激を与え、刺激前後の皮膚時にある分泌物を集め、そのNMRを測定し、解析した結果、刺激を与えたときに多くの化合物を放出していることが確認できた。これらの化合物にバイオフィルム抑制効果を期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オプトードの作成と使用において、当初はデンマークと往来して技術移転を行う予定が、感染症蔓延の影響でオンラインでの交流しかできなくなったため、研究が遅れた。またアメフラシの採集も同じく規制が多くあり、予定通りに進められなかった。
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今後の研究の推進方策 |
オプトードによる活性試験がほぼ軌道に乗りアメフラシ採集も進められたので、バイオフィルム抑制物質の探索を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
デンマーク側との交流とアメフラシ採集が感染症蔓延により遅れたため、計画が全体的に遅れた。今年度はオプトードが仕上がり、アメフラシ採集もできたため繰り越した研究費を用いて前年度にできなかった分の研究も含め進める。
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