研究課題
今年度は、研究報告および論文化が遅れていた広島伝統野菜におけるJAと農業参入企業との連携に関する成果の取りまとめを行うことができた。広島伝統野菜である広島菜は、伝統的に広島菜漬として加工され販売されていたが、その加工・販売の中核を担っている存在がJA広島市直営の広島菜漬センターであった。当センターでは、広島菜漬の安定的な製造・販売を実現したことにより、生産農家から安定した価格での買取が行われ、生産農家にとって収入が計算できる状況を作り出していた。また、農業参入企業である広島県内のふりかけメーカーM社は、広島菜を活用した製品を開発し、JAを通じて原料調達を行うことによって、さらなる安定需要を生み出していた。M社はさらに、自社農園で広島菜を生産してJAに供給しており、産地の底上げにも貢献していた。
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農業市場研究
巻: 32(4) ページ: 36-42