研究課題/領域番号 |
20K06260
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
増田 清敬 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (20512768)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | バイオエコノミックモデル / 有機農業 / 環境農業直接支払い / ライフサイクルアセスメント |
研究実績の概要 |
本研究の年度別研究計画は以下の通りである. 2020年度:バイオエコノミックモデルのデータセット収集・作成 2021年度:バイオエコノミックモデルに含まれる作物の環境影響評価 2022年度:バイオエコノミックモデルの最適化分析と環境保全型農業直接支払交付金の政策評価 2020年度においては,新型コロナウイルス感染症拡大に伴う学内業務量増大のため,十分な研究時間を確保することができなかった.それゆえに,本研究の進捗は芳しくなく,分析に必要な一次データを入力しただけに留まった. 2021年度においては,コロナ禍ながらも研究時間の確保に努めることで,前年度の研究の遅れを取り戻すことに成功した.具体的な作業の進捗としては,まず,前年度に入力した一次データの精査を行い,分析用に設計されたモデル農家のデータセットを完成させた.次に,このデータセットに基づいて,モデル農家が栽培する作物のライフサイクルアセスメント(LCA)を行った.対象作物は環境こだわり(減農薬減化学肥料)水稲,有機水稲,慣行小麦,慣行大豆とし,評価する環境影響カテゴリーはエネルギー消費,地球温暖化,酸性化,富栄養化,農薬使用とした.最後に,複数の目的関数(モデル農家において最大化すべき作物所得関数と最小化すべき環境影響関数)を持つ数理モデル(バイオエコノミックモデル)を作成し,多目的遺伝的アルゴリズムを用いた最適化分析を行った.本年度に得られた成果は,国内学会で口頭発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
分析結果を国内学会で口頭発表するところまで研究が進捗し,前年度の遅れを取り戻すことができたため,おおむね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
分析結果の論文化作業を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため,出張旅費執行ができなかったこと等が理由である.2022年度も同様の可能性が高いため,残額は論文が掲載された際のオープンアクセス料支払いに充てること等を検討している.
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