| 研究課題/領域番号 |
20K06324
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| 研究機関 | 滋賀県立大学 |
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研究代表者 |
南川 久人 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (60190691)
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| 研究分担者 |
安田 孝宏 滋賀県立大学, 工学部, 准教授 (60347432)
原田 英美子 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (20232845)
畑 直樹 滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (80571926)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | ファインバブル / ウルトラファインバブル / マイクロバブル / 水耕栽培 / 発芽率 / 花持ち |
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| 研究実績の概要 |
本研究は，ファインバブルの植物栽培への効果が実験的に確認されているにもかかわらず，そのメカニズムについてはほとんど明らかにされていないことを念頭に，ファインバブルと植物の専門家によるチームで，植物工場を想定した水耕栽培について，系統的実験を重視した研究を行い，上述のメカニズムの解明を目的としている。
2020年度の主な計画は，主にマイクロバブル（以下μB）領域の発生装置を用いて，これまでの知見の再確認実験を行うことと，新たにウルトラファインバブル（以下UFB）領域の気泡を製造する装置を購入し，その気泡の状況を調べることであった。
しかし，後述の理由で実験開始が遅れ，秋の日照時間が短くなってからの実験しか行えなかったため，以下に示す研究結果は、再現性まで十分確認できたものとはいえず，2021年度において再実験も必要な部分がある。
従来から用いてきたμB発生装置である旋回式のBT-50（μB区）と，今回入手したUFB発生装置FZ1G-15Gとを用いて(UFB区)，コマツナの水耕栽培実験を行った。定植日は11月6日であった。培養液濃度はともに10%とし，対照区としてエアレーションのみの培養液濃度100%（エア区）を用いた。この結果，２週間後の植物体の乾燥重量は，エア区＞μB区＞UFB区となった。しかし，現時点でこの結果は，準備期間が短かったためか，栽培個体に問題があったり，日照が弱かったりしてデータの信憑性が低い可能性があるため，再実験して結果の信憑性を高める必要がある。
また，発芽実験では，UFB区がμB区，エア区，湿った脱脂綿の上に並べた対照区と比較して発芽日数，発芽率とも有意をもって大きくなった。
さらに，生け花の花持ちに関する実験を行い，UFB処理したキクで花持ちが延長することを確認した。このときUFB処理区で植物の吸水および蒸散が低下していることを明らかにした。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度，新型コロナウィルス感染症の影響で，本学の学生は前期前半はほぼ学内に入ることができず，前期後半も決められた日程で短時間に入ることだけが許可され，実際に実験を行えるようになったのは後期に入ってからであった。また，メーカーの部品調達が遅れる状況から，UFB発生装置を落手できたのも１０月になってからであった。このような状況下，予定通りに実験的研究は進まず，とにかくできることを進めておくことを優先して研究を進めた。
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| 今後の研究の推進方策 |
2021年度は，現在のところ学生が登校出来ているため，2020年度にできなかった部分を含め，鋭意実験を行っている。特に，μB領域のFB発生装置を用いて，これまでに行ったコマツナの水耕栽培に関する研究結果（BT-50を使用）と同様の結果，すなわち低肥料濃度条件でFBによる生育促進効果が認められ，弱酸性下では認められないのかを，複数の植物で確かめておく必要がある。まずはこの実験を進めていく予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
端数が残ったため
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