畜産における肥育中の飼養条件が肉質向上に寄与するかどうかを効率的に判断するために、生体血清メタボローム解析技術の確立とその簡易化を行った。本研究では栄養学的に飼料との関連付けが簡易であるメタボローム解析の中でも、サンプルの前処置が簡単で再現性の高いNMRメタボロームを行った。NMRシグナルから代謝物量を定量する既存技術はどれも得られたピークの6割程度の同定にとどまるため、本研究では新たにNMRで得られたピークすべてを用いた解析法を開発した。本技術により飼料の異なる区間の比較だけでなく、区内での個体差も比較できるようになり、新たな飼料成分の肉質への寄与が議論できるようになった。
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