雄に移植された雌始原生殖細胞(PGCs)は雌特異的性染色体であるW染色体を有する運動能を有する精子は生産されるが、受精は困難であると考えられた。一方、雌に移植された雄PGCsは卵巣において正常卵胞へは分化できず、変性した白色の組織を形成していた。 孵化前の異性胚中のPGCsにおける発現遺伝子を解析した結果、孵卵9日目および19日目の雄生殖巣内の雄PGCsにおいて高発現するA遺伝子は、雌胚に移植された雄PGCsおいてはほとんど発現が無いことがわかった。A遺伝子が孵化前の生殖巣内生殖細胞で発現するためには、個体と生殖細胞の性が一致して雄であることが重要であると考えられた。
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