研究実績の概要 |
難治性肝硬変に対し自己骨髄細胞を利用して有効な治療方法となることを証明するために,骨髄細胞の肝線維化修復評価モデル(GFP/CCl4モデル)を開発し,培養骨髄由来間葉系細胞投与と非培養・全骨髄細胞投与時の場合での,骨髄脂肪細胞周囲細胞(BM-PAC)と高アルデヒド脱水酵素活性骨髄細胞(ALDHhighMSC)の動態や形態学的特徴の違いを解明する. BM-PACは,今までに培養骨髄細胞を得るために破棄されていた細胞成分であるものの,従来の培養骨髄由来間葉系細胞(MSC)に比べて同等の多分化能を有し増殖能はむしろ高いことが確認された.また,ALDH活性によって亜集団の存在とその細胞集団の特徴解析を既にマウスおよびイヌの骨髄細胞を使用して確認した. GFP/CCl4モデルの肝組織の電顕解析を継続し, GFP陽性細胞が直接線維化を溶解させる仕組みとこれらの細胞がどのように破壊された肝組織を修復し,レシピエント肝細胞等を増殖させ,肝臓修復を行う仕組みを明らかにする. また研究分担者らが開発した肝臓代謝異常を引き起こし,高脂肪食付加により肝脂肪化が悪化するAK4-ノックアウト(KO)マウスモデルと動脈硬化モデル(LDLR-KOマウス)を既に維持繁殖しているので,このモデルにCCl4による肝線維化を合併した新規モデルを作成し, 骨髄脂肪細胞周囲細胞(BM-PAC)と高アルデヒjavascript:onTransientSave();ド脱水酵素活性骨髄細胞(ALDHhighMSC)の動態と機能の解析を行う予定である.
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